【読書感想文】若草物語3,4(プラムフィールドの子どもたち/プラムフィールドの青春) 作:オルコット
個人評価:4.5/5
3巻はジョーが夫とともに作った学校「プラムフィールド」での子供たちとの毎日の物語で、4巻は3巻の10年後の日々が描かれる。
私はたくさんいる子供たちの中でダンという少年に釘付けだった。
ダンは15才くらいの時にプラムフィールドにやってくるが、それまで出会った大人たちの悪い影響で、とてつもないワルだった。しかしジョーが母親として暖かく見守り、時には厳しくすることで、ダンの心は少しずつほぐれていく。
そんなダンは実はすごく正義感に溢れ、必ず弱いものの味方する良いヤツなので、ぜひ幸せになってほしいと私は願っていたが、人生はなかなかうまくいかないのである。
正当防衛で人を殴って運悪く相手が死に、刑務所に行く羽目になったり、好きになった人がみんなからブロンド姫と呼ばれる金髪の良家のお嬢様で叶わぬ恋だったり。
そして最後には人を守るために死んでしまうのだ。胸にはブロンド姫からもらった金髪のひと房の髪の毛が入ったペンダントをかけて。くぅ〜。
ダンの人生はうまくいかないことの連続だけど、母親代わりジョーの存在や、プラムフィールドの仲間たちの存在が、彼の心の支えになっていたのだろう。
私は今回読んだ若草物語の4冊の中で、ダンの不器用だが熱い人生が一番印象に残っている。