【読書感想文】若草物語Ⅰ&Ⅱ 作:オルコット

個人評価:5/5

 若草物語は児童文学の名作として有名だが、調べてみると4巻まである物語のうち、よく読まれているのは1巻のみであるとのことで、今回1~4巻まで読んでみることにした。

 この物語はアメリカ東部に住むメグ、ジョー、ベス、エイミーの仲の良い四姉妹の楽しい日々を描いた作品で、1巻は四姉妹の少女時代、2巻は恋愛と結婚、3巻はジョーが作った少年たちの学校「プラムフィールド」の学園生活、4巻は「プラムフィールド」の少年たちの10年後の生活を描いている。

 1巻は以前アニメで観ていたこともあり、目新しい点はなかったが、家族や姉妹の仲の良さや絆を描いており読んでいてとても幸福感を感じた。

 そして2巻は本当におもしろかった。

 長女メグは結婚し新婚生活を開始するが、家事がうまくいかなかったり、子育てにかかりっきりで夫のことをほったらかしにしてしまうなど、しっかりしているメグだが、かなり結婚生活には苦戦する。

 また次女のジョーは最初結婚せず作家として一人で生きていくと決めていたが、周りが伴侶を得て幸せに暮らし始めると、結婚という形は取らなくてもいいから誰かを愛し、自分も愛されたいと感じるようになる。そして最終的には素晴らしい伴侶を見つける。

 残念ながら三女ベスは1巻でしょう紅熱になってから体が弱くなり、2巻では家族に看取られて亡くなってしまうが、短いながらも周りを幸せにする良い人生だった。

 そして四女のエイミーは最初は家族が安定した生活を送れるようにお金持ちと結婚したいと思っていたが、色々あった後考え方を変え、自分の愛する人と結婚することができた。(私はエイミーのエピソードが一番気に入っている)

 2巻は4人の女性が幸せになる際の選択やロマンスについて描かれており、その内容が適度にロマンチックで適度に現実的なので、多くの女性に好まれる物語であると感じた。3、4巻についてはまた後日感想を書こうと思う。

 

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2020.7.3読了