【読書感想文:ネタバレあり】南総里見八犬伝(2)  作:滝沢馬琴(著:砂田弘)

う~ん、やはり超大作を1冊にまとめるには無理があったか・・・。
個人評価:4.5/5


 前回の南総里見八犬伝が原作の前半のみの内容だったので、続きを読むべく原作の約100巻を200ページにまとめた本作を読んでみた。感想は、「う~ん、やはり超大作を1冊にまとめるには無理があったか・・・。」である。

 不思議な犬と暮らした姫の体から現れてバラバラに飛んで行った8個の玉が、里見家に過去に関わりのあった家の若者のもとに舞い降りる。その若者たちが徐々に集まり最終的には里見家のために一致団結して戦い、勝利を収めるというストーリー。

 8人の若者がお互いにいくつかの共通点でつながっているということに気づき、各地に散らばっていると思われる不思議な玉を持つ仲間たちを探しあう。

 その過程はなんだかアニメのドラゴンボール(初期)の悟空がドラゴンボールを探す過程に似ていた。またゲームのドラゴンクエストにも仲間を増やしながら敵と戦っていく様子が似ており、とにかくとてもワクワクする物語である。

 しかし8人が出会うまでにある様々なエピソードを1冊にまとめるには難しかったようで、8人の性格や背景、それぞれにいる敵との戦いのシーンなどをあっさりまとめすぎていたのが非常に残念であった。もう少しそれらのシーンにページを割いてくれたら、本当に面白い作品になっていたと思われる。

 しかし私が通っている図書館にはちょうど良い長さにまとめられている南総里見八犬伝がないのである。さすがに100巻をほぼそのまま現代語に訳したもの(全10巻で存在するらしい)に手を出すのも勇気がいる。時間がたって、全10巻を読むためのやる気と根気が出てきたらいつか挑戦してみようと思う。

 

ankolemon.hatenadiary.com 

 

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2020.1.26読了