【読書感想文:ネタバレあり】思い出のマーニー ジョーン・G・ロビンソン作

自分の殻に閉じこもったり殻を破ったりするのは、本当に些細なことの積み重ねなのかもしれない

個人評価:4/5


 ジブリの映画を見た後に、1回原作を読んだはずだが、忘れてしまったので読んでみた。ジブリの映画の内容とほぼ変わらず、世界観が良かった。また、アンナの心情が詳しく書かれていて自分の学生時代と重なることもあり、とても共感できた。

 マーニーとの交流は、アンナがおばあさんから以前聞いていた話を元にした空想と捉える人もいるみたいだけど、私は湿地屋敷に今もいるおばあさんの幽霊説の方がしっくりくる。マーニーが途中で突然消えたり現れたりするのは、おばあさんはいつでもそばにいるけど、あまり頼りすぎてはいけないよということであるという事なのかなと感じた。

 でもアンナが魔法の輪の中に入れたのは、なんでなんだろう、マーニーの存在がきっかけになったのだと思うが、よくわからない。人が自分の殻に閉じこもったり殻を破ったりするのは、本当に些細な嬉しいことや悲しいことの積み重ねなのかもしれないと感じた。

 

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思い出のマーニー