【読書感想文：ネタバレあり】八十日間世界一周 作：ジュール・ヴェルヌ
抜群におもしろい！！今まで読んできた物語の中で一番好きな作品かもしれない。
個人評価：５／５
この作品は今まで読んできた物語の中で、一番お気に入りといっても過言ではないものだった。資産家の冷静沈着なフォッグ氏と陽気な執事のパスパルトゥーがひょんなことから八十日間で世界一周ができるかどうかの賭けの旅に出るストーリーなのだが、そのパスパルトゥーが陽気で誠実で何事にも全力投球なのに、いつもちょっと失敗してしまうキャラクターなのが抜群におもしろかった！！
アメリカにやっとのことで上陸した際に、喜びから宙返りして船着き場の床板にズボッとはまってしまったり、船が嵐でなかなか進まないときに船のマストに登って「うおー！」と雄叫びをあげたり。とにかくパスパルトゥーの行動が面白くてクスクス笑ってしまった。（そして私の知り合いに性格が似ていて、また面白い）
さらに、実際の世界地図と旅の行路を照らし合わせて読むとその土地についての知識も得られるし、一緒に旅をしている気分になれる。旅の途中でインドでゾウに乗って移動する場面があるのだが、ゾウが時速40キロで走れるなんて知らなかったし、インドの宗教などの独特な文化についても学ぶことができた。
今では飛行機であっという間に世界一周できてしまうけど、飛行機がない時代にこんなに苦労してまで世界一周するなんて、冷静沈着なフォッグ氏も実はすごい情熱家だったのかもしれない。
