【読書感想文:ネタバレあり】農場の少年 作:ローラ・インガルス・ワイルダー
リンゴとタマネギの炒め物とは一体どんな味なのだろう。
個人評価:4.5/5
大草原の小さな家シリーズの最後は、後にローラの夫となるアルマンゾの少年時代の物語である。アルマンゾの家は大きな農場を営んでおり、大きな畑を持っていて、牛、馬、羊などの家畜もたくさん飼育している。アルマンゾが父さんらとともに春夏秋冬それぞれの農夫としての仕事を覚えていくストーリーで、ローラの家庭よりも生活が安定していて、安心して読んでいられる。
ローラの家族の物語では、女の子がお母さんに料理や裁縫、家事などのやり方を手伝いながら、学んでいく様子が面白かったが、今回のアルマンゾの家族の物語では、男の子がお父さんに農場での仕事をみっちり仕込まれる様子が面白い。
アルマンゾの一日の流れはこうである。朝起きたらまず朝ごはんの前に家畜の世話する。そして午前、午後には農場に関する様々な仕事をして、夕方にはまた家畜の世話をする。その後は明日の朝も早いのですぐに寝てしまう。
生き物や植物相手の仕事のため、サボることはできないし、体力が必要な重労働が多いが、アルマンゾは毎日の仕事に楽しみを見つけながら、いつか父さんのように一人前の農夫になりたいと目標を持って頑張っているのだ。
それにしてもアルマンゾの家庭の食事はおいしそうである。お肉料理やベイクドビーンズ、各種ケーキやパイなど、読んでいるとお腹がすいてしまうほどだ。アルマンゾは母さんの作る料理の中でリンゴとタマネギの炒め物が一番好きなのだそうだ。一体どんな味なのだろう。一度食べてみたいものである。