【映画感想文】君の膵臓をたべたい
本人ですら気づいていないその人の良い点を見つけられる人に私もなりたい。
個人評価:4.5/5
この作品は膵臓の病気で余命が1年もない女子高生と、偶然その子の闘病日記(共病文庫)を拾った地味なクラスメイトの男子との交流の物語である。
私はこの作品の原作本を読んでいたのだが、映画の方が感動した。地味な男子役の青年がとても演技がナチュラルで良かったので、その彼にすんなりと感情移入することができたのだ。
女の子は人と接することが大好きで、人を愛し人から愛される子であるが、男の子は人と接することが苦手で一人で本を読んで過ごすことが多く、友達もいない。そんなまったく性格が違う二人がお互いに個性を認め合い、惹かれあう。
一人で過ごしている男の子は普通の人から見れば「何考えているのかわからない根暗なヤツ」と思われがちだが、この女の子は「他人に左右されない自分をしっかり持っている人」と感じていたようだ。
「君の膵臓がたべたい」とは、「君のような人に憧れる。君のような人になりたい」という意味だと私は捉えているが、「どんなに明るく元気な子にも悩みはあり、他人に憧れるんだなあ」と感じると同時に、本人ですら気づいていないその人の良い点を見つけられる人に私もなりたいと思った。