【読書感想文:ネタバレあり】床下の小人たち  作:メアリー・ノートン

良かれと思ってやったことでも、相手にとっては大きなお世話になることもある。
個人評価:4/5


 ジブリ映画の「借りぐらしのアリエッティ」の原作。小人の暮らしは人間の物を「借りる」ことで成り立っているが、その借りてきた物の活用方法が面白い。また小人の生活はスリリングで、読んでいる時の私は「もう見ていられない!」で頭がいっぱいだった。

 アリエッティと出会った人間の男の子が、良かれと思って人形用の家具や応接間にある小物をアリエッティ一家に貸す場面がある。少しなら他の人間に見つからなかったのに、おせっかいを焼いてたくさん貸してしまったがために、後にお手伝いさんに小人の存在を知られてしまうことになる。

 このことから自分が良かれと思ってやったことでも相手にとっては大きなお世話で、迷惑になることもあるという事を教えてくれた。私は結構なおせっかい焼きで、ついついペットの犬のことなどを構いすぎてしまうので反省する点が多かった。

 また、そのお手伝いのおばさんが小人を捕まえてやると大騒ぎになった時は、そっとしておいてあげればいいのにと強く思い、自分とちがう存在を認めることの必要性を感じた。

 小人の話をよんだのに、なぜかペットに変換してしまったのだが、とにかくうちの犬のレモンくんの存在を認め、あまり構いすぎないで変なことをしていてもそっとしておこうと思った。

 

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2019.9.30読了