【読書感想文:ネタバレあり】龍のすむ家Ⅱ 氷の伝説  作:クリス・ダレーシー

物語のジャンルによって「読むか、観るか」は使い分けた方が良さそうだ。

個人評価:4/5

 

 この作品は、前作「龍のすむ家」の続編だが、ものすごく先が気になる展開で面白かった・・・前半までは。後半も面白かったとは思うが、色々なことが同時に起こりすぎて文字だけでは状況を想像しきれず、よく分からない展開が多々あった。

 内容は、最後の生き残りの龍が残した「炎の涙」の行方を追って悪い魔女が主人公の住む家にやってきたため、みんなで戦うストーリー。そして「炎の涙」はどうやら北極で偉大なるシロクマたちが守っているらしく、シロクマがちょこちょこ出てくる。

 そのシロクマの謎や、陶器の龍を作っている母娘の秘密などの伏線が前半にたくさん張られていて、どうなるのか展開が気になりどんどん読み進められた。

 しかし後半の伏線回収は、色々な状況が複雑に絡み合い、テンポも速すぎてついていけなくなり、様々な謎も結局はぼんやりとしか理解できなかった。

 以前読んだハリーポッターシリーズでも同じ状況に陥ったことがあるので、クライマックスの場面で、敵との決戦のようなスピード感があり次々に敵が襲ってきて「ワーーーッ」となる内容の物語は、どうやら映画の方が向いているようだ。

 主人公の心の中の悩みや葛藤などは、小説の方が文字で詳細に表現されていることが多いので、本で読む方が深く理解できるが、今回のように映画の方が音と映像と合わせて理解しやすい作品もあるので、物語のジャンルによって「読むか、観るか」は使い分けた方が良さそうだ。

 

 

ankolemon.hatenadiary.com

 

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2020.2.25読了