【映画感想文】かもめ食堂 原作:群ようこ
何事も毎日丁寧に真面目にやっていれば、共感してくれる人はいつか現れる。
個人評価:5/5
私は群ようこさんのエッセイや小説の世界観がとても好きだ。特に大きな出来事もなく、何でもない日常の暮らしを描いているだけなのだが、その空気がゆったりしていてとても心地良いのだ。
この作品にもそんなオーラが全体に漂っていた。フィンランドで客がなかなか来ないおにぎりがメインの食堂を営むサチエと、ひょんなことから知り合った2人の女性の日常を描いている物語なのだが、観ていてなんだか癒された。
サチエ役の小林聡美さんが料理している姿は丁寧できちんとしていて、この人の作った物なら絶対おいしいだろうなぁと思うし、インテリアもシンプルで感じが良い。
外国という異文化の中で自分がやりたい形のお店をやるのは大変だが、何事も毎日丁寧に真面目にやっていれば、共感してくれる人はいつか現れるとこの作品は教えてくれる。
心が折れそうな人がこの作品を観たら、きっと無理することなく回復できるだろう。